どうしようもないネタメモブログ。
ツッコミ可。空月のツッコミ返し有。
原稿とかで忙しい時はこっちで更新してます。
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「おれの勝ち、だってばよ」
ナルトがとても嬉しそうに笑って、目を閉じた。
サスケはそれを見下ろし、苦笑する。
そう、自分は負けたのだ。最強最悪、最初で最高で最愛な、この少年に。
自分の過ごした二年半と少しは無駄だったのだと。ひいては復讐を始めた頃からの全てが意味のないものであったと思い知らされた。(もちろん、ナルト達との思い出は、差し引いて。)
負けた。力も、思いも。完全な敗北だというのに、どうしてこんなに清々しいのだろう。気持ちいいのだろう。幸せ、なんだろう?
「ナルト」
呼ぶと、抱き付いてきていた少年はサスケを見上げた。まだかろうじてサスケの方が背が高い。
サスケはそっと、とてもとても久しぶりに、キスをした。碧い瞳が見開かれ、ぼろっと涙が落ちる。
「ナルト。ありがとう」
大声を上げて泣くナルトを抱きしめて、サスケも少し泣く。
こんなに気分のいい負けは、勝利だって敵わない。
08,08,15
(お題は「てぃんがあら」様)
パーフェクト・ビクトリーを君と俺に!
*
意味のない時間だとは思っていませんが、この瞬間だけはサスケもそう思うのかもしれない。
これもひとつの最終回。ということで、ひとつ。
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