どうしようもないネタメモブログ。
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栄純受け短編集より鳴沢。をちょっとだけ抜粋。
何故鳴かって?…他がまだだからさ!
結沢も書いたんだけど、そっちは読む人を選ぶ感じで…明るい話じゃないので。
宜しければどうぞ↓
少年はあからさまに警戒しているらしい栄純を見て屈託なく笑う。栄純の反応を面白がっているだけにも見える。
「ムービングボールの使い手だったんだ、お前」
「え」
「悪くなかった。面白い試合だったしさ。ま、まだまだだけどね!」
褒めているのかいないのか判然としない言葉に栄純は訳がわからず警戒色を濃くする。一体何が目的なのかわからない。
というかコイツは何者なのだろうか。どこかの野球部だということしか栄純にはわからなかった。
栄純の困惑を完全に無視して彼は悪気なく響く声で言葉を紡ぐ。
「お前がもっと平凡な選手だったら、青道にはいられないんだろね」
「はあ?」
「かと言ってそんなに優秀な選手って訳じゃないから、まだまだエースの器にはほど遠い、と」
「な…てめっ、黙って聞いてりゃ、好き勝手言うなっ!!何なんだよ!ってか、誰なんだー!」
それは事実なだけに、他人の口から聞くのは嫌な話だ。少なくとも初対面の人間が言っていいことではない。
礼儀ってもんを知らねーのか、と栄純は地団駄を踏んだ。栄純の先輩達にはお前が言うか?と言われてしまいそうだったけれど。
少年は栄純に名を問われ、キョトンとして瞬いた。余裕綽々な表情が若干崩れたが、すぐに元のしたり顔に戻る。
「へー、覚えてないんだ」
「うえっ?」
少年は得意そうに栄純にウインクする。おかしな動作なのに、彼がやると自然と似合って見えた。
「稲城実業二年エース、成宮鳴って言えば、けっこー有名なんだけどなー」
ここまで。続きは本でどうぞ。
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