どうしようもないネタメモブログ。
ツッコミ可。空月のツッコミ返し有。
原稿とかで忙しい時はこっちで更新してます。
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暖簾をくぐれば、あたたかな風。調味料と材料の旨みが混ざり合った、いいにおい。
「へい、らっしゃい!」
何にしやすか、という威勢の良い掛け声にシカマルはメニューを左端から途中まで見て、やめた。
「いーや、ミソで」
「はいよ!ミソ一丁!」
親方が麺を茹でながら、そういえば、と言った。
「最近ミソばっかりだなあ」
「え。そーっすか?」
前に来たのはいつだったか、と思案すると、返ってきたのは大きな笑い声。
きょとんとしたシカマルの前にできたミソラーメンを置く。
「ほらよ、おまちィ!」
「え、いや、そんな、待ってねえっすけど・・・」
「みんな、な」
カチャカチャと皿を片付けつつ。
「ミソばっかり頼みやがる」
「・・・・・・」
シカマルは黙ってラーメンを啜った。
親方の口角が上がった。口元に深いシワが刻まれる。老いた証にしては、誇らしげであった。
「そろそろ、帰ってくるからな」
「ぶっ!!?」
勢いよく麺を吹き出したシカマルに、親方は豪快に笑ってやった。
(おっちゃん、ミソ!オレミソね!)
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