どうしようもないネタメモブログ。
ツッコミ可。空月のツッコミ返し有。
原稿とかで忙しい時はこっちで更新してます。
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雪がちらつく冬の街.そこかしこに名残の電飾が輝いている.このまま正月まで流用するに違いない.まあ敬虔なクリスチャンではないし,責められる話でもない.
前を歩いてちょっと失敗したと思った.将の姿が視認出来ない.当たり前だが一馬は不安になった.振り返ったらいないんじゃないかとか,そういう友人に言ったら笑われそうなことで.しかし将はやたら人気者だし,小さいから見失いそうになるから油断出来ない.
思い切って振り返ると目があった.
「!」
「?」
にこ,と嬉しそうに微笑まれるのだからまた嫌になって,慌てて視線を戻す.そしてまた,自己嫌悪.
悪循環だと分かっている.将が少なからず傷ついていることも,知っている.
けれど分かっていてもうまく優しくしてやれない不器用なのが真田一馬なので,実際には将はさほど気にしていなかった.「クリスマス終わっちゃったけど…」と震える声で誘われたことの方が余程大事だ.真田君ほっぺた赤かったけど大丈夫かな,と鈍感なことを考えていたのは相変わらずだったけれど.
さっきから,二分に一回くらいの割合でちらりと振り向いてくれるのも,とても嬉しい(傍目から見ると妙なのだが).空気は寒いけれど,何だかぽかぽかした.
どこか店に入るのでもなく,会話が弾むでもない.ただ二人で歩いて,歩いて,歩いて――一馬がまたちらりと後ろを見て,将が微笑んで.
手を伸ばしたら触れられそうな,優しいあたたかな空気がぷわりと浮かんだ.
中途半端な話.
前を歩いてちょっと失敗したと思った.将の姿が視認出来ない.当たり前だが一馬は不安になった.振り返ったらいないんじゃないかとか,そういう友人に言ったら笑われそうなことで.しかし将はやたら人気者だし,小さいから見失いそうになるから油断出来ない.
思い切って振り返ると目があった.
「!」
「?」
にこ,と嬉しそうに微笑まれるのだからまた嫌になって,慌てて視線を戻す.そしてまた,自己嫌悪.
悪循環だと分かっている.将が少なからず傷ついていることも,知っている.
けれど分かっていてもうまく優しくしてやれない不器用なのが真田一馬なので,実際には将はさほど気にしていなかった.「クリスマス終わっちゃったけど…」と震える声で誘われたことの方が余程大事だ.真田君ほっぺた赤かったけど大丈夫かな,と鈍感なことを考えていたのは相変わらずだったけれど.
さっきから,二分に一回くらいの割合でちらりと振り向いてくれるのも,とても嬉しい(傍目から見ると妙なのだが).空気は寒いけれど,何だかぽかぽかした.
どこか店に入るのでもなく,会話が弾むでもない.ただ二人で歩いて,歩いて,歩いて――一馬がまたちらりと後ろを見て,将が微笑んで.
手を伸ばしたら触れられそうな,優しいあたたかな空気がぷわりと浮かんだ.
中途半端な話.
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